今回の市民活動研究会は活動の「ありかた」から「実働」を意識した「ケース検討会Ⅰ」でした。
宮城県利府町内外の市民活動団体が集まって交流や研鑽を行い「町民のチカラ」を温める市民活動研究会。6月26日(日)の対面回は利府町文化交流センター(リフノス)にて実施しました。
前回のおさらい
前回は4月12日に「行政との協働Ⅰ」というテーマで実施しました。
<前回のあらすじの流れとポイント>
- 町民と行政との協働にはコミュニケーションギャップを埋める仲介役が必要。
- 中間支援機関等もあるがその仲介役のひとつが議員さんでもある。
- この機会に、利府の議会で何が起きているのか、議員さんに事例を聞いてみよう。
- どうやら集会所等を利活用した市民セクターと協働で居場所事業等も求められているようだ。
- 集会所って普段どんな稼働状況なの?こどもたちとの寺子屋活動(≒学習支援)なんかは実現可能なのだろうか?
今回のケース検討会は名取俊輔さんより原案の共有
ということで、『町内集会所を活用した寺子屋は実現可能か』というケース検討会を実施しました。
今回の原案者は名取俊輔さん。名取さんは大学時代に栗原市にて行われた学習支援ボランティアにて、多世代交流、普段と違う雰囲気で過ごす非日常感、他校種の学生とのコミュニケーションから生まれる自分を振り返る時間等、非常に深い感銘を受けた模様でした。
現在は町の教育委員会に務めながらも実際にこどもたちに関わる時間は少なく、「町民という別な立場からなにかこどもたちにできないだろうか」と”利府町版寺子屋構想”を披露。
名取さんの利府町版寺子屋構想のポイント
- こどもたちと学習支援を主軸とした関わりを持ちたい。
- 集会所を活用し、地域コミュニティや多世代交流を機能させたい。
- 実現可能にするにはどうすればよいのだろうか?各学区や地縁組織の現状は?
先駆活動者の話を聞く
この日は隣市の塩竈市より団体エゼルプロジェクトにて塩竈市清水沢東子供カフェを運営されている扇さんに事例のお話を伺いました。
塩竈市清水沢東子供カフェは放課後の子供の居場所作りを集会所を拠点に行っている活動で、扇さんはその代表として運営に携わりました。
東日本大震災をきっかけに始まった居場所事業の話から、長年運営を続けるにあたり居場所機能として様々な変遷がみられたこととその対応に追われたこと、活動資金の話等、近隣市町の先駆者としてこどもの居場所を創出した活動者として、参考になるお話が多かったです。
実現性を探る
名取さんの原案を聞き、扇さんの先進事例を聞いたら、あとは日頃町内で活動を行う活動者たちが、利府町版寺子屋の実現性をとことんディスカッションする時間です。
いま地域やこどもたちの中で起きていること、課題、できそうなこと、伴うリスクと準備、こどもたちや地域に生まれる効果として期待できそうなことを検証し、このテーブルでは「(今年の)夏休みにお試しで1度やってみたい」という総意に向かいます。
さらにコンテンツ、スケジュール、準備物等々を精査していたところでタイムアップ。詳細の「詰め」の部分は次回の打ち合わせに持ち越されました。
多団体協働の寺子屋プロジェクトが動き出しています。
次回は臨時的に夏休みに向けた「利府町版寺子屋・詰めの回」を行います(7月13日19時より)。
もし、こどもたちの居場所活動や学習支援活動に興味がある方はリフ超学校までお問い合わせください。
(仮称)利府町市民活動研究会とは?
リフ超学校では「セクター運営強化事業」として利府町市民活動研究会の事務局団体を担っています。利府町でも目覚ましいことに、近年は10〜30代等若い世代で組織される市民活動団体が徐々に増えてきています。台頭してきた団体たちが個々に動き行政等他セクターから支援を受けて活動するフェーズから、団体同士がネットワーク化して他セクターに匹敵する市民力を身につけるフェーズへの移行として、この利府町市民活動研究会を立ち上げました。この利府町市民活動研究会では1〜2ヶ月毎のオフ会と常態するオンラインコミュニティの二層構造でうごいています。月ごとのオフ会では各団体に共通する課題に対し、合同研修やケース会議を行い、常態化したオンラインコミュニティは市民活動に役立つ情報の発信、各団体が持つ資源共有の連絡相談、団体/個人間の親睦に役立てられています。