2月18日(水)、利府町文化交流センター「リフノス」のクッキングスタジオにて、多世代交流の対話の場 coffee「しゃべってみっぺ」 を実施しました。
今回は、現役世代からシニア世代まで、17名の参加者が「同じ釜の飯」を食し、地域の未来について本音で語り合ったひとときの様子をレポートします。

調理チームの「温情」が生んだ二刀流カレー
会場のクッキングスタジオでは、朝9時から 「旬菜クラブ」 の皆さんが手際よく準備を進めていました。

当初のメニューは、スパイスが香りつつも優しい味わいの 「からくないキーマカレー」。そこに調理チームの粋なはからいが加わります。「せっかくだから、もっと満足してほしい」という温情から、急遽 「ポークカレー」 も作られることに!
図らずも 「カレーの二刀流」とポトフ、 というユニークなランチが完成。この「おもてなしの心」が、会場全体の空気を一気に温めてくれました。

「夢が叶う町」を巡る対話の川
美味しいカレーでお腹を満たした後は、いよいよ対話の時間。テーマは 「夢が叶うって、どんな町?」 です。
まずは「自己紹介」と、今の自分自身の気持ちを見つめる「内省のアイスブレイク」からスタート。リラックスした雰囲気の中で、話はまるで川の流れのように、具体から抽象へ、そして社会の仕組みへと広がっていきました。

「子育て中のお母さんが、もっと当たり前に休めるようになるには?」という身近な問いから、不登校の現状、学校の在り方、そしてそれを支える政策や法律の壁……。17名の多様な視点が混ざり合い、対話は深まっていきました。

代表・佐々木が語る「3つの視点」
会の締めくくりとして、代表の佐々木から、当日の対話を総括するメッセージを伝えました。
佐々木は、この日の議論を 「法律の壁」「不登校への眼差し」「地域で誰かを支える仕組み」 という3つの視点でまとめました。
1. 「家族」というユニットが抱える限界
「今日の対話の中で『お母さんの働きづらさやケアの負担』が話題になりましたが、その背景には 日本の法体系が今もなお『家庭や世帯』をひとつの最小単位(ユニット)として捉えていること があります。民法上の扶助義務といった『家族なんだから助け合って当然』という前提が、結果として家族の負担を圧迫している。これは個人の努力不足ではなく、社会の仕組みとしての『壁』なんです。」
2. 「学校が児童に適応できていない」という逆転の発想
「不登校についても、大切な気づきがありました。私たちはつい『子供が学校に適応できていない』と考えがちですが、実は 『学校というシステムが、今の子供たちの多様さに適応できていない』 のではないか。 不登校の数が増え続けている今、それはもはや特定の個人や家庭の問題ではなく、地域社会全体の問題として捉え直す必要があります。親や教師といった特定の誰かが踏ん張って解決するのではなく、地域のみんなが『少しだけ考え方を変えてみる』。その小さな変化が、当事者たちの孤独を救うはずです。」
3. 「支援者を支える」中間支援の役割
「そして、地域で誰かを支える人をどう支えるか。例えば、休みたくても休めないお母さんたち。彼女たちを直接支える人たちが、さらに疲弊してしまっては元も子もありません。 私たちリフ超学校は、そんな『支援者を支える』ための 中間支援組織 です。利府町においては、この機能はまだまだこれから上を目指せます。地域の資源をコーディネートし、ハブ(結節点)となって支え合いのネットワークを編み直していく。縁の下の力持ちのような存在ですが、もっとこの役割を町の中に浸透させ、誰もが安心して『夢』を語れる土壌を作っていきたいです。」

境界線のない「お片付け」
「代表の話を聞いて終わり」にしないのが、しゃべってみっぺの流儀。 最後のお片付けは、スタッフも参加者も関係なく、みんなで一緒に食器を洗い、スタジオを清掃しました。
世代を超えて、共に作り、共に語り、共に片付ける。 「夢が叶う町」への第一歩は、こうした日常の地続きにある「対等な関係性」から始まるのだと感じさせてくれる、実り多き時間となりました。
ご参加いただいた皆様、そして美味しいカレーを届けてくださった旬菜クラブの皆様、本当にありがとうございました!

※このレポートが、利府町の未来を考える皆さんのヒントになれば幸いです。

従来の利府町市民活動研究会とは?

宮城県利府町には2025年現在で公的なNPO・市民活動支援施設がありません。リフ超学校では2021年より利府町市民活動研究会の発足・事務局団体を担っています。利府町でも目覚ましいことに、近年は10〜30代等若い世代で組織される市民活動団体が徐々に増えてきています。台頭してきた活動者たちがバラバラに奔走し、運営難から活動を諦めせざるを得ない状況(地域活性化や市民協働社会の停滞にもつながる)を予防するため、団体同士がネットワーク化することを決め、また他セクター(行政・企業など)と対等に話し合えるテーブル(真の協働社会)を目指すためこの利府町市民活動研究会を立ち上げました。
また2023年度からはこの地域に触れるあらゆる主体に通ずる「市民活動促進」と「市民協働」というものの一定の共通認識をつくる運動も始めています。いずれは政策提言として明文化した提案書やデータ集を完成させる計画でいます。
一方で、話の内容も難しくなく、市民活動を知っていようといまいと、利府に住んでる人、関わってる人、興味がある人なら誰でも参加でき、暮らしのイイ話や困りごとを飲み食いしながらしゃべくる時間を共有するCoffe「しゃべってみっぺ」も2025年3月からスタートしています。