今回の市民活動研究会は「活動マンパワー(不足)」を話題として取り上げました。
宮城県利府町内外の市民活動団体が集まって交流や研鑽を行い「町民のチカラ」を温める市民活動研究会。9月20日(火)の対面回は利府町文化交流センター(リフノス)にて実施しました。
今回の「はじめまして」
この日は宮城県から仙台地方振興事務所の吉田さんが視察にいらっしゃいました(敢えて見学席は設けていなかったため一緒にテーブルに入っていただきました)。また、町内にてフリースクール開校準備中の佐藤さんも初参加でした。
市民活動マンパワー不足は慢性症状
奇しくも、この日は町内で十符の里ー利府フェスティバルが開催された翌々日でした。
市民活動研究会も、フェスティバルに団体として参加していた方や遊びに来ていた方が大多数でした。
その中で、謎解きゲームやeスポーツブース等は主催者からの出展要望も強く、当日のコンテンツ人員を工面するのが大変な課題だった、という声が複数寄せられていました。
市民活動を推進する過程において、いかなる活動者(団体)にも、いかなるタイミングにも起こる課題というのが、マンパワー(不足)についてです。今回はフェスティバルにおいて危急の事態を経験したことを受け、この日にマンパワーの話題に触れることとしました。
市民活動のマンパワーにおけるケースと原因と対策について2グループに分かれてディスカッションを行いました。ポイントは
- どのように人員不足を解消するかという解決案のみならず、課題についても深く考察すること。
- 解決案を考えるときは、”対症療法”、”原因療法”とを考えること。
(例)
フェスティバルでは、マチトリンクの謎解きに主催者が斡旋した学生ボランティアが入り、りふくるのeスポーツには町の職員のみなさんが助っ人として入った。これで当日の人員不足をしのいだが、両団体の恒常的な課題解決や意思決定、事業推進を担うメンバーではないため、この例は痛み止めを飲んで一時的に山場を凌ぐ対症療法にしかならないということを意識すること。
と決めて話し合いました。
時間を多く割いて沢山の発言、意見をみんなで交換しました。
お題:市民活動マンパワー不足の課題深堀りと解決をアイディア
- 人を集めるには→まず行動(活動を見える化)
- 少数意見を聞くこと
- こまめな情報発信
- 団体同士のつながりが希薄(そもそも活動者や団体が少ない?)
- マンパワーに並んでマネーパワーも大事
- 企業との協働
- 行政へのはたらきかけ
- NPO版異業種交流会やる?
- マンパワーが集う仕掛け(集まる場・機会・情報)の整理
- NPOセンター、ボランティアセンターが整備されれば…
特に後半部分の市民活動支援施設や拠点に関する、いわゆる「中間支援」と呼ばれる役割についてはみなさんのニーズや注目度が共通してあったようです。
活動報告:「寺子屋」と「平田五郎」
夏以降、コロナ第7波の様子観察をしながら長い見送りを余儀なくされていた寺子屋ですが、現在統括の名取俊輔さんを中心に立て直しを図っています。
またこの日は「りふdeおは梨」代表・西方日鶴さんから、団体として1年半もの間制作に費やしてきた絵本「平田五郎」をお披露目(読み聞かせ付き!)いただきました。
絵本「平田五郎」は利府町の言い伝えや言われ等がこどもたちの目にとまるような形に残されてないことに着目した地域のママさん方(=りふdeおは梨メンバー)が制作した渾身の1作目です。現在、団体さんの方では早くも2作目の絵本を制作中。みなさんの協賛協力も募っている模様です。
ここで今回の市民活動研究会は時間切れ。
会場が閉館した後も、施設の玄関先で立ち話にいそしむみなさんの熱心な姿が印象的でした。
市民活動研究会はテーマを続けたり変えたりしながら、次回も続きます。
(仮称)利府町市民活動研究会とは?
リフ超学校では「セクター運営強化事業」として利府町市民活動研究会の事務局団体を担っています。利府町でも目覚ましいことに、近年は10〜30代等若い世代で組織される市民活動団体が徐々に増えてきています。台頭してきた団体たちが個々に動き行政等他セクターから支援を受けて活動するフェーズから、団体同士がネットワーク化して他セクターに匹敵する市民力を身につけるフェーズへの移行として、この利府町市民活動研究会を立ち上げました。この利府町市民活動研究会では1〜2ヶ月毎のオフ会と常態するオンラインコミュニティの二層構造でうごいています。月ごとのオフ会では各団体に共通する課題に対し、合同研修やケース会議を行い、常態化したオンラインコミュニティは市民活動に役立つ情報の発信、各団体が持つ資源共有の連絡相談、団体/個人間の親睦に役立てられています。